深宮諜影(邦題:諍い女たちの後宮)

えー、そもそもなんでこれを発見したのかというと、「華hao!」という華ドラ情報サイトからきたメールに載っていたからなのですが。
(余談ですが、そのサイトのこのドラマのページ、関連動画として載っているのが、「宮廷の諍い女日語配音版」というシロモノで、温実初が「拙者」とかしゃべってる。笑えるので機会があったら見てくださいまし)
でまああまりにもパクリくさいというか間違って買う人目当てにつけたとしか思えない邦題でふつうならスルーなのですが、出演者を見る限りそんなに適当に作ったものでもなさそうだし(制作会社は「謀りの後宮」と同じところのようです)、試しに見てみるかな、と思って1話分見てみた、というところまでが前回のエントリに至る経緯なのですが。

とりあえず2話めまで見たところでは、これ相当面白そうですよ。

1話めの冒頭、以丹格格(新水滸伝で藩金蓮やってた人)が出産するシーンからドラマはスタートします。無事子供は生まれたものの、そこに黒装束に仮面の男たちが油をまいて火を放つ。火事に驚いて尼僧が火を消そうとする(これで以丹格格が出産している場所が尼寺だとわかる)けれど、尼僧たちは全員黒装束に殺される。格格の侍女が赤ん坊を抱いてなんとか逃げ出す…

というところで話はその十か月前にさかのぼります。康熙帝の前で武術を披露しているどこかの王爷が倒れそうになったところにあらわれる仮面の勇者。すわ刺客と身構えると、康熙帝が笑いながら「皇太后の一番のお気に入りの以丹格格だ」と紹介。
以丹格格は、康熙帝の弟烈親王との結婚が決まっていて、あいさつのために皇宮に来ていた。
その夜、皇太后と以丹格格は、楽しくお酒を飲んでいたものの、つい飲みすぎてしまう。よっぱらってフラフラと皇宮内を歩いている格格。

一方、後宮にいるもののいまだ手つかず(らしい)李美人(「謀りの後宮」で上官婉児をやってた人)は、太監に手をまわして、酔っぱらった康熙帝の寝所に入り込むために輿を準備させる。ところがその輿が、李美人ではなくフラフラ歩いていた以丹格格を間違って載せて康熙帝の寝所に運んでしまう。酔っぱらっている格格は、それが自分の寝床だと思って床に入って寝てしまう。
そこへ、酔っぱらった康熙帝が戻ってくる。寝所に女性が寝ているのをみて、てっきり誰かが気を使って夜伽の相手を用意していたのだと思い、その女性と床をともにする。(華ドラとしてはかなり頑張ったベッドシーンがあります)
夜中に目覚めた格格は、自分が皇帝と寝てしまったことに気が付いて(敷布に血のあとが)愕然となり、あわててその場からみつからないように逃げ出す。

いつまでも輿が迎えにこないので不審に思った李美人が太監に尋ねると、太監は「なぜ美人はここにいるのですか」という。ここで初めて間違った人を輿に乗せてしまったことが発覚。あわてて太監と李美人が康熙帝の寝所に向かうと、そこから逃げ出す女性の後ろ姿を発見。それが以丹格格だと気付いた李美人は、格格は嫁入りが決まっているので皇帝との関係を公にするはずがないと見込み、皇帝と寝たのは自分であるかのように偽装する(要するに裸で皇帝の寝ているとなりにもぐりこんだ)。そしてめでたくお手付きとなった李美人は昇格。

一方、過ちを犯してしまった格格は自宅に戻り、泣きながら入浴。そこへ、婚約者の烈親王が尋ねてくるものの、合わせる顔のない格格は会おうともせず、「私にはあなたに嫁ぐ資格はない」的なことを書いた手紙を言伝る。納得できない烈親王は格格に会えるまで帰らないと雨の中門の前で立っている。噂を聞きつけた康熙帝も(まさか自分が原因とは知らずに)仲を取り持とうとする。で、とりあえず格格は婚約者とは仲直りしたものの、体調を崩す。

医者に診てもらったところ、格格の妊娠が発覚。父親は侍女に「娘は王爷と肌を合わせたのか」と尋ね、侍女は「そんなことをなさる方ではありません」と否定。では誰の子だ?誰の子ともわからない子を身ごもるとは重罪だ、と胎児を極秘で始末しようとする父親。それを聞いた格格は、おなかの子を殺すことができずに、侍女とともに尼寺へ逃げる、とここで冒頭の出産のシーンにつながるわけです。

で、実は格格が生んだのは双子だったのですが、侍女は一人だけを抱いて逃げる。もう一人は格格が抱いて逃げようとするものの、火の勢いが強く、また黒装束に首を絞められて、格格は(たぶん)絶命(赤ん坊はどうなったか不明)。
侍女も、逃げたものの崖までおいつめられ、雪で足を滑らせて落下。中華古装劇のお約束として「崖から落ちて死んだ人はいません」というのがあるんですが、とりあえずこのドラマでも一応即死はしません。侍女が目覚めるとどこかの家。そこのおばさんに赤ん坊ともども助けられたものの、結局侍女は赤ん坊をおばさんに託して亡くなります。(ちなみにこのとき、以丹格格が皇太后から贈られた玉印と玉胡蝶が赤ん坊の身元を示すものとしておばさんに渡される)

さて、21年後。宮中の衣装の作成などをする人の一次選考会に、以丹格格にそっくりな娘、柳涵香が参加している。町ではだれがトップで合格するかが賭けのねたになっていて、下馬評では冷雪雁(「謀りの後宮」の安楽公主の人)が有力といわれていた。そこへ、康熙帝の甥で烈親王の養子の格泰贝勒ケビン・チェン)が、贈り物にするポーチみたいなものに刺繍をしてくれる人を探していて、冷姑娘ならばやってくれそうだと頼みに行く。翌日が最終選考なのに、贝勒爷を失望させたくないと徹夜で刺繍をする冷雪雁。

(で、ここらへんで柳涵香が町中で格泰贝勒とぶつかったかなんかして出会いがあるんですがいかにもわざとらしい)

最終選考は刺繍で、柳涵香と冷雪雁の出来は甲乙つけがたいものの、冷雪雁の刺繍した花を本物と間違えて一匹の蜂が現れ、これで決まり、かとおもいきや、柳涵香の刺繍した鳳凰に小鳥が群がってきて、結局柳涵香がトップ合格。納得のいかない冷雪雁。

合格したメンバーが宮中入りの準備のために帰宅しようとしたところに、格泰贝勒がかけてきて声をかける。当然自分に声をかけてきたのだと思った冷雪雁の横を通り過ぎて、格泰贝勒は柳涵香にかけよる。

というここまでが第2集までですよ、はあ。なんか話の展開早すぎるだろ、って感じなのですが、正直にいいます。宮鎖心玉より面白そうです。それだけに、パクリ感まるだしの邦題が残念でなりません。CSでもやらないだろうとか言いましたが(この先の展開にもよりますが)テレビでやってもいいんじゃないかと思う。その際はぜひ、「新笑傲江湖」が「月下の恋歌」になったみたいに、邦題の変更をお願いしたく(例がおかしいだろ>自分)