深宮諜影(邦題:諍い女たちの後宮) おしまいまで

というわけで、一気に残り全部みました。

結論からいえば、結構面白かったです。まあ突っ込みどころがないわけではないし(ドラマ自体のクオリティというか完成度でいえば、謀りの後宮の方が上だったと思う)、結末がちょっと甘っちょろいんじゃない?と思ったりもしましたが、サスペンスというかミステリー仕立てなので見始めると途中でやめられなくてどんどん先が見たくなるお話でした。

例によって報われない男に感情移入するわたくしといたしましては、このドラマのイチオシは、皇太子ですね。前にも書きましたが、今まで見た康熙帝の皇太子としては一番のイケメンだと思います。で、性格は、お世辞にもいいとは言えないのだけど、何しろ皇太子妃が悪いので、それに比べるとずいぶんとマトモというか、托合斉という側近がいて、この人がいるので皇太子があまり道を踏み外さないという感じです。前にも書きましたが、この皇太子はとにかくヒロインに一途で、そして彼女の気持ちを自分に向けるために、いろいろと彼女の力になったり彼女を害そうとする動きに逆らったりするのです。そこらへん托合斉の入れ知恵なわけですが、途中、この托合斉が皇太子の元を離れていた時は、道で倒れたヒロインを助けたのはいいものの、そのまま人里離れた場所まで連れていき気絶してるヒロインを無理やりどうにかしようとします(追いかけてきた格奏が阻止しますが)。
(この皇太子役の人、どこかで見た記憶があるのだけど、維基見てもわからないんだよなあ。何で見たんだろう…)(托合斉役の人は、謀りの後宮で李隆基の側近やってる人ですね)

一方で、最初のうちは、やきもち焼きで少々ワガママなだけのように見える皇太子妃が、回を追うごとにどんどん悪辣になっていって、ものすごく周到にヒロインをおとしいれていくのとかは結構ハラハラします。この刘庭羽にしても、穆婷婷(宮廷女官若曦の四福晋→皇后の人)にしても、その前に見たドラマでの善人ぶりとはうってかわったヤな人の役で、なかなかそこらへんが女優さんて大変だなあ、と。

それと、康熙帝の側近の太監の王公公、これが謀りの後宮で皇太子李重俊をやっていた人なのですが、それなりに見せ場もあったりして結構かっこよかったです。

ところどころにある武闘シーンは結構ワイヤー使ってますが、空飛んだりはしないので「アクションが派手」という程度ですね。それと、宮女の衣装とか妃嬪の髪飾りとかは、かなりきれいです。

さわやかなケビン・チェンが見たい方にはおすすめできると思います。(彼にそんなものを求めている人はあまりいないような気がしますが)