後宮の涙

原題が「陸貞傳奇」であるところの「後宮の涙」、たまってたのをちょっと消化したのですが。

うーんなんだこれ。まあtwitterでのあたしのTLとか古装リストとかではあまり評判がよくなかったので身構えてみたせいもあるのかもしれないけど。
主人公が、自分は目的のためにいろいろとうそを塗り重ねているのに、自分以外の人のうそは絶対に許せないとかいう。こんなにはっきりとダブスタを肯定しちゃっていいものなんでしょうかね。

次に。陳暁演じるところの長公王、これがなんかまたアレ。いや彼自身は超のつく美形なので(個人的には笑傲江湖の林平之のほうが好きですが)見ている分にはいいんですが。

ウブな小娘の主人公が親切でけがの手当てをしてくれてるのに、からかう言葉が「毛がをした場所が司馬遷と同じだったら」云々とか、そのずっと後で、帯を返してという主人公に「月のない夜に私の帯を解いて何をするつもりだ?」とか、からかい方がいちいちセクハラというか、完全に言動が遊び人のそれです。それで誠実なつもりかよ、みたいな。

でまあ、とにかくこの二人がしょっちゅう喧嘩してるんだわ。結構大きな声で。

そもそも宮女とか女官とかが皇族と逢引してたら普通はただじゃすまないはずなのに、そこらへんはまるっとスルー。フィクションだからってそれでいいのだろうか。

あと、これは原作の問題じゃなくて日本版制作会社の問題だけど、人の名前とか官位とかが全然説明がないのでわからない。その回での初出のときは毎回名前を字幕だしてくれてた美人心計とか、位の上下とかをちゃんと説明してくれる宮廷の諍い女とかを見習ってほしいですね。