美人心計のこと。

そもそも美人心計を見始めたのは、全40回のうち27話だかからなんですが、そこから後だけでも十分面白いというか後宮闘争的な部分は結構このへんでもたくさんあるんですが。
その後におっかけ再放送が始まって1話から見ることができて、やっと全部つながりました。

見始めたところでは、漢の6代皇帝劉恒の皇后とう・いぼう(漢字探すのが面倒なのよ)が、侍女の雪鳶を埋葬しているところで、それを手伝っているのが2代皇帝の劉盈ってあたりで頭の中が???になっていたわけなのですが、全部つながってから見ると、また全然違う感じになりますね。

この侍女の雪鳶さんですが、実はこの人がある意味物語を動かしている人なんですね。演じているのは、中国若手4大美人女優の一人である杨幂(ヤン・ミー)さん。正直、主役やってるルビー・リンよりこっちのほうが断然美人です(単に若いということだけでなく)。ついでにいえば、杜雲汐=とう・いぼう(漢字ry のキャラクターに私はどうしても感情移入できなかったのですが、この雪鳶にはなんかとても思い入れがあります。

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(ここであらすじを書こうかと思ったけど、どう縮めようとしてもすごく長くなってしまうので割愛。興味のある人はDVD見るなり、DATVで正月に一挙放送やるのでそれで見るなりしてください。あたしはこれだけのためにDATVを契約して2650円×3ヶ月分払いましたが、とりあえず損はしてないと思う程度には面白かったです)
おまけリンク↓
http://streaming.yahoo.co.jp/p/y/00012/v12119/monthly/

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それにしても、劉恒役のサミュエル・チャンはイケメンのくくりらしいんだけど、どうも私はこのタイプの顔は生理的に苦手だ。なんか雛人形みたいなんだもん。それにあまり内面が描かれていないというか。
(史実では文帝劉恒は中国史上屈指の名君だったみたいなんですが、確かにいい人な感じはいやというほどわかるのだけど、それほど魅力的な人間に思えないのだな)

それに対して、前半ではただの女好きのダメ男に見える劉盈の、後半物語に復活してからのかっこよさがすごい。罗晋さんっていう、ちょっといしだ壱成っぽい人が演じているのだけど、

参考リンク
https://www.google.co.jp/search?q=%E7%BD%97%E6%99%8B&espv=210&es_sm=93&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=eoy5UubBG46dlQXDooDADw&ved=0CCsQsAQ&biw=1304&bih=644

私が個人的に一番好きなキャラクターはこの人ですね。皇帝なのに何一つ思うようにできず、寵姫さえ母親に殺され、宮中で唯一心を許せる相手だった雲汐も母に殺され、すべての希望を失って宮中から失踪して死んだことになったら、実は雲汐は生きていてとう・いぼうと名を変えて代国の王妃になっていて、代王が漢の皇帝となったために皇后となったのを遠くから見ているつもりが、ちょうどそのころたまたま慎児のおかげで夫婦仲がおかしくなっていたのを見かねて、皇后を支えるために皇后の生き別れの弟長君として宮中に戻ってくるんですね。皇帝と皇后の絆は強くて、この人の入り込む隙間はないのだけど、それでも弟として守っていくんですね。

(今たまたま、長君の死ぬシーンみてたんだけど、何度見ても涙が出てくる)

もう一人、ある意味この人の物語でもあるんじゃないかと思うのが、周将軍。この人と雪鳶のストーリーが中盤の核です。ここはすごく密度の濃い話なので、ブログがもうひとエントリー書けるくらいなのですが、今回は割愛。たくさんラブシーンあるはずなのに、キスシーンって唯一ここだけなのですよ。

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(全然関係ありませんが、いしだ壱成、いつの間にか中国ドラマに出てるんですね。全然知らなかったよ。孔子伝で顔回の役やってるんだけど、顔回って、孔子の弟子の中でも一番孔子に愛された弟子じゃないですか。そんな重要な役やってるとは
おまけリンク↓
http://www.chuka-drama.com/lineup/20120116268.html
ホントにこれはオマケだ)

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まあ、このドラマって、つきつめると母と息子の確執なんですね。
太后と劉盈、
太后と劉恒、
とう・いぼうと劉啓。
母は息子によかれと思っていろいろなことをするけれど、
息子は自分の思うとおりにならなくて不満が募っていく。
その時に信頼できる人がいるかいないかで運命は大きく違う。
信頼できる人を失った(と思っていた)劉盈は、皇帝の座を捨て自由に生きることを選ぶ(そしてその人が生きていたのを知った時には、命を賭して守る。最後は笑って死ぬんだよね)
信頼できる妻を得た劉恒は、皇帝として長く君臨する。(この人の描き方が浅いように感じるのは、たぶんこの人がこのお話の中では一番幸せな人生だったからかも。最後は怒りながら死ぬんだけどね)
劉哲は最初に好きになった女がとんでもない食わせ物だったために、家族との信頼関係がつぎつぎに壊れていって、最後には母と和解できないまま死んでしまう。


あーうだうだ書いた。

個人的には、同じように主人公に感情移入できないストーリーでも、宮廷女官若㬢と比べてずっとおもしろかった。人間の描き方(ただし主人公以外の)が一筋縄ではないしね。
(やっぱりどうしても、女が書いた逆ハーレム(それも貴種のイケメンによる)小説っていう時点でなんかある種の嫌悪感があるんだよな、若㬢には)