さびちゃんのこと。

さびちゃん、というのは、今年保護した3匹の子猫の母猫。実は家にはそのほかにも、おそらくさびちゃんの子であろうと思われる猫が2匹いる。

うちの猫のほとんどは、近所の半ノラが産んだ子を保護したもの。最初は通称「毛のお母さん」という、やや長毛のキジトラが産んだ子を何匹か保護し、その後保護しきれなかった子猫の中にさびちゃんがいて、毛のお母さんがいなくなった後にはさびちゃんが子猫を我が家のまわりで産んで、その子をうちで保護する、という感じだった。(さらにさびちゃんの子である通称ミケちゃんも出産し、うちの餅ことフレディーと毛のミキちゃんと毛のアカネちゃんを保護したのがおととしから去年にかけての話)

で、去年さびちゃんが産んだ子は、一匹はネズミ捕りの粘着シートにひっかかったのを我が家で保護して姉が里親さん探してくれたのだけど、そのほかに何匹か、近所の人に毒盛られて死んだりしたのは、以前にここにも書いたんだけど、そんなわけで、なんとかして保護したかったんですよ、さびちゃんを。

今年の春、さびちゃんのおなかが大きくなったころに捕獲器を手配したのだけど、間に合わずにさびちゃんは出産してしまった。仕方なく、子が自立するかもしくは子を保護できたらさびちゃんも保護しよう、と方針転換。なんとかかんとか子猫は3匹とも保護できて、すっかりうちの子として先住猫とも仲良くなってくれたのだけど、残るはさびちゃん。

実は今回の子猫一匹目の保護のあと、一回さびちゃんは捕獲器にかかったのだけど、でもそのころはまだ子猫が自立できてなかったと思い、リリースしていた。それやると警戒して二度とかからない可能性もあったのだけど。で、その後子猫を保護できたけれど、その直後に捕獲器にアライグマがかかって捕獲器がアライグマ臭くなったりとかがあって手間取っていたのだけど。

ようやくさびちゃんが捕獲器にかかったのが月曜日の未明(その際に弟が手を怪我していまだ抗生物質の点滴受けたりしている)。その日に獣医さんにつれていって、避妊手術をし、火曜日にひきとってきたのだけど(ちなみにその時点で4匹妊娠中だったそうです)、思ったより警戒心が強い。全然触らせてくれないどころか、水を替えようとした弟が再び血が出るくらい噛まれたり、とちょっと手に負えない感じ。ケージに入れられてるストレスなのか、ほとんど食事も手をつけないし。うちで飼うのなら完全室内飼いになるのだけど、多分さびちゃんには無理っぽい。

というわけで、やむを得ずリリースすることにしました。

うちがもうちょっと広い家か、または猫の数が少なくて、他の猫と分離しておくことができたらもうちょっと様子見ることもできたのかもしれないけど、今の我が家ではこういう結論を出さざるを得ません。

普段えらそうなことを言っていてこういう結末になってしまったのは、本当に悲しいこと。私も弟も、さびちゃんがあそこまで強硬に抵抗するとは思わなかった(毛のアカネちゃんを保護したときは一日でひざでくつろぐくらいに馴れたので、ノラの警戒心を甘く見ていた)。

さびちゃん、ほんとうにいままでありがとね。これからもご飯たべにおいで。