「男は女より頭がいいか」

というのはブルーバックスのタイトル。今アマゾンで調べたらレビューがさんざんだったのだけど。

この本で書かれていることは、アマゾンのレビューで批判の的となっている「男女の違いは環境による」ということなどではないですよ。

この本で書かれていることは、「男の平均値と女の平均値には差があるが、その差は片方の性の中でのバリエーションに比較して問題とならないほど小さい」ということ。

たとえば、男の平均身長と女の平均身長には確かに差はあるけれど、男にも背の高い人と低い人がいてその差は「男女の平均身長の差」なんかよりもずっと大きい、というハナシなわけですよ。

だから、平均的な男性と平均的な女性との差を、あたかも特定男性と特定女性の間にもその差が存在するかのように扱うことには全くなんの意味もない、ということが書かれているんです。

というか、あれ読んで「男女の違いは環境によるスリコミである」が著者の言いたいことだと思っちゃうのは、なんか藁人形的。確かに後天的影響について触れている部分も多いけど、それさえも、本題(だと私が思っていること)の前フリだと思うんですけどね。

いかがなもんでしょ。