「科学」と「学習」休刊

私が「(自称)科学の子」であることは前にも書いたけど、「科学」も「学習」も大好きでしたね。私が小学生のころは、クラスの半分くらいがこの本を買ってて、というか定期購読の取次ぎを学校でやっていたような気がする。(今思うとそんなことがよくできたな、と思う。今だったら「購読できない子がかわいそうだから」って許可されないんじゃないだろうか)

あれが「小学○年生」とかと違うのは、内容がお勉強系よりも読み物系とか雑学系とか周辺知識っぽいものだったことだと思う。ついてくる付録も、単純に「実験すること」それ自体の楽しさを感じさせるようなものもおおかったし(コンニャクイモの粉からこんにゃくを作る、とかあんまり理科と関係ないし)。

私は今でも時々大人の科学買っちゃったりするし(高いのでたまに、だけど)、たぶん今アレを買っている大人の多くは子供時代に私と同じように科学と学習に親しんだ世代だろうし、ニコニコ動画で妙に手の込んだ工作をやっている人たちもおそらく同じような世代なんだろうと思う。

なんだかなあ。原因はいろいろあるんだろうけど(少子化とか出版不況とか)、日本を支えている「科学的素養」(ちなみにカール・セーガンはその著書の中でアメリカの現状と比較して日本の普通の人の科学的素養の高さを非常にうらやんでいた)とか「手先の器用さ」とか「ものづくり熱」とか「道具を大事にするこころ」とか、そういうのの結構な部分がああいう子供向け雑誌によって養われていた側面もあると思うので、残念というか、結構個人的には、日本の将来に暗いものを感じずにいられません。

(代わりに最近ではテレビで「製品の作られる過程」を紹介する機会が増えているような気がしないでもないし、前述のニコニコの「作ってみた」「ニコニコ技術部」なんかもそれを個人でやっている感じでもあるのだが、それってかなり限られた範囲にしか伝わらないしなぁ)