龍珠伝(龙珠传奇)

というわけで見終わりましたよ。なんかすごいペースで見ているような気がしますが、休みの日に引きこもってドラマばかり見ているというのが理由です。

明朝最後の皇帝の皇后が出産を控え、もし男子が生まれれば明朝復興の望みがあるが女子であればその望みもなくなる、という時に、生まれた子供は女の子で、一方同じ日に晋王の妃も出産しそっちは男の子で、明朝復活の望みを消したくない晋王は赤子をすり替え、皇后の産んだ女の子を自分の子とし、自分の妻の産んだ男の子を皇帝の子として育てる、というのが物語の発端なんですが、実はこの件、最後まで全然ストーリー上で関係ないんですよすごいでしょ、こんな重大な秘密なのに。ほんの部分的に晋王が皇太子が実の子であることを口走りそうになる場面はあるものの、最後まで結局易欢は(ホントは公主なのに)晋王の娘で皇太子の許嫁、朱慈ケンは(ホントは晋王の世子なのに)明朝最後の皇太子として扱われそのまま死んでいくんですよ)。易欢のお気楽さは自分が公主だと知らないからということもあるだろうし、朱慈ケンのかたくなさや使命感も自分が皇太子だということを疑うことがなかったせいだったろうし、そういうことは視聴者目線で言えば何等かの運命の皮肉のようなものを感じなくもないのですが、正直この赤子入替設定がなくて朱慈ケンがホントの皇太子で易欢がホントの晋王の娘だったとしてもこのストーリー全然そのままでよかったんじゃない?なんでそんな設定をわざわざ入れる必要があったの?と思いましたです。

で、ついったでも何度も書いたんですが、ホントこの易欢っていうヒロインのキャラも、杨紫さんという役者さんも、どっちもどうしても好きになれない。それでもなんとか最後まで見ることができたのは、ひとえに茅子俊さんの辮髪と官服姿とか殺陣とかがカッコよかったからで(まあ日本にファンが2人しかいないとか自虐してたくらい前からのファンだったので)、

あとね、葉黙声さんが実はエホナラ・モションという満州族だというのがあるんですが、エホナラってたぶんだけど叶赫那拉だよね?(葉=叶)こういう時くらい漢字表記を併記してくれないかなあ。

一言でいえば、晋王の信念のせいでみんなが不幸になる、というそういうドラマだったと思います。面白いか面白くないかでいえば、もしかしたら面白いと思う人もいるかもしれないね私は面白くなかったけど、という感想になります。

で、とうとうアマプラで見たいものがなくなったので、wowowオンデマンドで九州海上牧雲記を見始めました。このところチャラめのラブ史劇ばかり見てた感じなので、久々に重厚感のあるのを見ていて充実感があります。まあ最初のうち話が見えなさ過ぎて4話くらいまでは結構忍耐かもしれないけど。というか、wowowオンデマンド、新しく放送するドラアの関連作品をオンデマンドに入れてくれてホントよくわかってると思う(如懿传放送時に甄嬛传を入れてくれたりとか)。

次に透析中に見てるドラマ

アマプラで字幕で全話見られる中国時代劇、あともうほとんどあまり好物でない仙侠系とか神仙系とかが多いので悩んでいたのですが、結局何を見ているかというと龍珠伝です。茅子俊さんが出てるやつ。しばらく前に何話か見て、ヒロインがあまりに騒々しくてガサツで頭悪くて嫌気がさして見るのやめたんですけど、他に見るものもあまりないしとりあえずもう少しだけ我慢して見てみようかな、と。

うん、相変わらず主人公が思いきり個人的に嫌なのですが、なぜか侍医として後宮に入り込んじゃった茅子俊さんの官服姿だとかその恰好で立ち回りとかするのが相当にかっこいいので、なんとかまだ視聴が続いています。

にしても、ちゃんとしたいい人というのがここまでの中で皇帝だけしかいないというのはすごいな。最後まで我慢して見られるんだろうか。

独狐伽羅(独狐天下)おしまいまで

というわけで見終わりましたよ独狐天下。ヒロインの人が童顔なのと、出てくる男性陣がイマイチタイプの人がいなかった(いや徐正曦はストライクゾーンほぼど真ん中ですが)とかはおいといて、あとムナクソ系の意地悪女が全編ずっと出てくるのもおいといて、結構これは面白かったと思います。時代としては南北朝から隋唐(といっても唐は字幕とナレーションでしか出てこない)、北魏北周の忠臣独狐信さんの3人の娘が、北周と隋と唐の皇后になる話。

物語のスタートの時点で、長女の般若は宇文護と思いあう仲だったけれど、それぞれの思惑があって般若は皇帝の兄である宇文毓と結婚し、宇文毓が皇帝になった時に皇后になります。次女で庶子の曼陀は、幼いころに出会った楊堅と婚約しているものの、楊堅の位が低いことが嫌でいろんな男に粉かけて失敗、妹伽羅の婚約者である李澄を寝取ろうとして間違ってその父親と関係を持ってしまい、李家に嫁ぐことに。三女の伽羅は宇文邕と思いあう関係だったけれど反対され李澄と婚約するものの、姉が李家に嫁ぐことになり婚約解消。そして父独狐信が自害に追い込まれる中伽羅は楊堅に嫁ぐことに。

というような感じなんですが、いっこ前でも書いた通り、バランス悪いんですよね、時系列的な面で。なにしろ全55話なのに、宇文護が死ぬのが49話、宇文邕が死ぬのが51話。つまり残り4話で宇文邕の息子が即位して退位して幼帝が楊堅禅譲して宇文氏の粛清があって、皇后になった妹をねたんだ曼陀が息子の李淵に「必ず私を皇后にして」と言い残して死んで、最後字幕で「李淵が唐を建国し、母にナントカ皇后の位を贈った」的なのが出ておしまい。後半のバタバタ加減がすさまじいです。

でね、そういうバタバタした感じもさることながら、個人的に一番気になったポイントって、字幕における名前の読み(ルビ)なんですよ。
般若を「はんじゃく」
曼陀を「ばんた」
伽羅を「から」
って読ませるの、なんで?普通に「はんにゃ」「まんだ」「きゃら」でよくないですか?ちなみに中国語だとたぶん、「ばんるぉ」「まんどぅ」「じゃぁるぉ」みたいな感じになると思います。

あとですね。やっぱり安以軒うまいなと。この人と徐正曦の絡みが多かった前半はものすごく大人向けドラマって感じでよかったです。

 

オマケ

宇文邕の息子は楊堅と伽羅の娘と結婚するんですが(ドラマ内では宇文護と独狐般若の間の娘)、この娘の名前が「麗華」で、これを「陰麗華の麗華」って説明するシーンがあってなんか笑っちゃった(ホントどうでもいい)。

独狐伽羅(独狐天下)

というわけで次の透析中アマプラは独狐天下です。まだ見終わってないのdすがとりあえずここまでで気が付いたことを言うと、

1 宇文邕が即位するまでが長すぎる。まあ、いつまでも李世民が生きてるので飽きて見るのをやめてしまった「武媚娘伝奇」よりはだいぶマシですが、話の前半と後半のバランスがおかしいと思う。

2 宇文護が情に流されすぎ。

3 陸貞と陸 令萱が別人という設定で、かつ高湛と恋仲という世界線。なんか陸貞伝奇と原作者が同じだとかいうのもちらっと耳にしましたが、うーん。

ちゃんとした感想は最後まで見てから書きますが、安以軒がうますぎて彼女が退場してからなんかホント面白みが随分減ったなあと思います。

 

 

 

神雕侠侶

で、次にアマプラで見たのはこれ。金庸の名作を于正が陳暁主演でドラマ化したやつ。

ストーリーは有名だから雑に書きますが、「射鵰英雄伝」の楊康の息子が郭靖に全真教に預けられて逃げ出して古墓派に弟子入りして古墓派の師匠と恋仲になって郭靖の娘に腕を切られてモンゴル軍と戦って、ってやつです。(これでもかというくらいの雑さ)

じつは原作を読んでいないし、何度もドラマ化されているけど私が見るのは初めてなので、どこらへんが于正が勝手にぶっこんできた話でどこが原作準拠なのかわかってない部分も結構あるのですが、まあそれはさておき。

いやなにこれ。まあ男性陣のキャスティングが「俺得」としかいいようがありません。陳暁はもちろん、陳翔でしょ、張哲翰でしょ、張天陽でしょ、黄明でしょ。もうそれだけで見ていて楽しかったし。

唯一残念なのは、多分百万回くらい言われていることだろうと思いますが、他の女性キャストが本当に美人揃いなのに肝心の絶世の美女のはずの主人公が残念、っていうことですね。しかも、この人がこの後陳暁と結婚してるとか考えるといろいろとモヤる。

はともかくとして、この小龍女さん、なんかうじうじして煮え切らないし自己肯定感低すぎるし思い込みで行動しちゃうし、郭靖の長女の郭芙が圧倒的に嫌な性格の女だというのはおいとくにしてもこの小龍女だって相当に付き合いにくい女だと思う。あと、黄蓉も結構疑心暗鬼で嫌な性格だなあと(射鵰ではもっと朗らかだったと思う)。

あと、これ言ったら偉大なる金庸さんにケチつけることになるわけなんだけど、宋の国を蒙古から守ることでそんなに一致団結するくらいみんな愛国心に燃えてるという状況がなんともいえず気持ち悪いなあというのと、郭靖たしかチンギスの息子世代とは一緒に育ったりしてたはずなのに全然ためらいなく相手殺して喜んでるよね、とか、そういうのも微妙に気になりました。

まあ、笑傲江湖が霍建华のプロモーションビデオだったのと同様、これは陈晓のプロモーションビデオ(ついでに配偶者の紹介)だと思うのがいいのではないでしょうか。

だから次は吴磊で侠客行作ってください、于正さん。

 

孤高の皇妃(独歩天下)思いきりネタバレ

というわけでアマプラで透析中に見たシリーズ、次は孤高の皇妃です。

「諍い女」や「後宮の涙」で思いきりイヤな役をやっていたタン・イーシンさん主演の明末~清初、ヌルハチからホンタイジの時代、女真族一の美女と言われたトンガことブシヤマラのお話、というか、現代女性が彼女を主人公にしたラブストーリーを書いた、というお話。

まあつまらなくはなかったけど人に勧められるかというとどう考えてもあかんやろ、なので、これ読んだ人はドラマ見なくてもいいくらいに書きます。

どSっぽい編集者と喧嘩しながら女性作家が時代小説をかきますよ、的な導入部があって、

第一部が
ブシヤマラがヌルハチに嫁入りするという名目でヌルハチの城にいて、ヌルハチの息子ダイシャンと愛し合うようになるけどヌルハチに逆らえないダイシャンの態度に別れを決意したり、実家に帰ると兄が有力部族への嫁入りを勝手に決めていて嫁入りするものの怒ったヌルハチがその部族に戦争を仕掛けて部族がヌルハチのところに吸収される、というのが何回かあって、そのうちブシヤマラは年下のイトコのホンタイジと愛しあうようになるけどホンタイジヌルハチにバレると命がないのでブシヤマラの侍女がホンタイジに嫁いで、で侍女が懐妊してショックでブシヤマラは実家に帰ってしまうがそこからまた嫁がされた先で疫病にかかり崖下に投げ捨てられて死ぬ。

ここで現代パートが入り、第一部が好評だったので続編を書け、という話があって。

第二部が
崖から落ちたブシヤマラが目覚めるとそこはホンタイジの別宅で、そこでモンゴルの女性「歩悠然(ちなみにこれは現代パートの女性作家の名前)」としてホンタイジの側室としての生活をスタートする。ホンタオジの他の夫人(元侍女除く)から意地悪されたりしながら、なんだかんだでヌルハチが死んで、正体がバレてヌルハチに殉葬されそうになったけどうまいこと逃れて、ホンタイジが後継の大ハーンとなったりして幸せにくらしましたとさ、かと思いきや刺客に襲われて歩悠然死亡。

ここでまた現代パートに入り、女性作家がガス中毒で死にかけて病院に運ばれ目が覚める。小説の続きがどうなったのかを見ると、どうしても本を出版日に間に合わせたかった編集者が、作家が倒れている間に勝手に歩悠然が死ぬ結末を書いてしまった。あんなところで話を終わらせたくない、と更に続きを書き出す作家。

で第三部、
再び生き返った歩悠然、今度は戦場の死体の中から目覚めたのだけど、ホンタイジを探す途中でドルゴンに見つかってしまう。ドルゴンが自分の嫁にしようとするがなんとか逃れてホンタイジのもとへ。そして今度はホルチン部の海蘭珠としてホンタイジに嫁入り、末永く幸せにくらしましたとさ。

で現代パート、小説の大ヒットをお祝いして終わり。

 

なわけですが。これ個人的にはストーリー的に致命的な欠陥があると思うんですよ。なにかというと、第一部と第二部の間、崖から落ちたあといきなりホンタイジの別宅、っていうのはいくらなんでもナシでしょ?ってこと。普通だったらそこで、記憶を失ってたのを取り戻したりとか、親切な人に助けられてその人と結婚しそうになったりとか、ホンタイジのもとに戻るにしてもなにかしらのプロセスがあってのものでしょ。そういうの全部すっとばしていきなり目が覚めるとホンタイジが目の前にいるの、なんかおかしいし。

第二部から第三部のつながりもおかしいというか、一応第二部の時は「崖から落ちたけど命は助かってた」話だから中国時代劇あるあるなわけだけど、こっちは腹刺されて死んで、葬式もやってて、そこから何年かたってていきなり生き返るのだから別に人間に乗り移るというか肉体的には別人なわけですよね。
でもって1回目死ぬ問が34歳なんですが、第二部がだいたい10年間くらいの話なので2回目死ぬときは44くらいのはずで、でも第三部は肉体的に別人なので若返っているわけです。それってどうなのよと。
そして第三部のストーリーはホントにあからさまな付け足し感があります。第二部の最後がああいう終わり方になってしまい作家が納得いかないので続きを書いた、というのはわかるんですが、ドラマを見る側から言わせてもらえば、現代パートなんて付け足しなんだから、そっちの都合でこんな話にしないでよ、と思います。

ついでにいえば、ブジヤマラがなぜか漢詩や漢語がわかったりとか、ホンタイジが大ハーンになるのを知っていたりとかの、あたかもタイムトラベルものみたいな感じをにおわせる場面がいくつかあるんですが、それが何かの伏線になってるかというとそういうわけでもなく(現代女性作家が書いたフィクションのお話、ということを再確認してるくらいの意味しかない)、なんか中途半端なんですよね。

ここらへんが致命的な欠点だと思うので、見始めたころ気になっていた「どう考えてもダイシャンのほうがホンタイジより若く見える」とか「女真族一の美女の割にはどっちかというとファニーフェイスで美人ではない」とかの欠点は結構どうでもよくなります。キャラの造形とかドラマとしての作りとしての良しあしを云々する以前に、そもそものストーリーというかコンセプトから失敗でしょ、これ。

結構それなりに名前の通った演者もいるし、そこそこお金がかかってるドラマだとは思うのですが、これホント、見る価値的にいえば「王者清風」と肩を並べるくらい「見なくていいよ」なドラマだったと思います。

思い出したので追記(2020/10/14)
トンガはホンタイジより相当年上、まあドラマ内でもホンタイジが生まれた時にトンガが名付け親になってるのだけど、先にヌルハチに嫁いでいた叔母のもとにヌルハチに嫁がされる為に同居してたとかそういう理由で、つまり当時子供だったとしても嫁入り前提で親元を離れる程度の年齢(たぶん12歳以上?)だったってことですよね。で、後半になると老婆とか呼ばれたりしているし年齢的に子供が埋めないという話もちらと出てくる。ここらあたりは目新しいかな、と。

 

将軍在上(花と将軍)

というわけで透析中に見るドラマ、アマゾンプライムから「花と将軍」です。

「生き閻魔」と呼ばれ数々の戦場で功績をあげた将軍が、実は女性だった、というところから話が始まり、その将軍が「兵馬大将軍」の称号とともに皇帝の甥との縁談を賜ります。で、その皇帝の甥が風流を愛する軟弱男で毎日友人と遊んでばかりいたのだけど、実は聡明で正義感が強くて、そして最初は生き閻魔を嫌っていたのに自分の長所を誰よりも見抜いていたことに気付き次第に二人の仲もうまくいき、って感じなのですが、まあここらへんでだいたい一息ついた感じでしばらく中断してました。

で、そのあと、皇帝の兄が西夏と組んで謀反を企ててる話があって、大将軍のイトコの絶世の美女がそれに絡んで、という感じです。西夏の王の後継者争いの話とかいろいろあって。

 

まあ、これは面白かったと言っていいんじゃないのかな。

細かくいうと不満がないわけではないですよ。イトコの美女はずっと大将軍を男だと思い嫁ぐ日を夢見ていたのに女だと知り更にその嫁いた相手がダメ男っぽいのでいろいろ失望したり恨んだりしてたはずなのに、後半は西夏王太子の婚約者として実質的にスパイのような役割を果たしてしまうあたり、ちょっと心の動きとして???な感じでした。あと、軍師の狐狸さん、ずっと大将軍をひそかに重い続けてる感じで話が進むのに、最後になって大将軍の側近姉妹の片方と普通にくっついてしまうのがなんかアレ。彼のストーリー上の重要度から言うと、もうちょっと特別な人と結ばれてほしかったですね。細かいエピソードが「これは伏線なの?」と思わせながら実はそうでもなかった的なことも多かったし。

でもね、まあ盛一倫を見てるだけでも楽しいし、なにより美人役の人が本当にすごい美人なのとかよかったです(よく、ヒロイン以上の絶世の美女の蓮がどう見てもヒロインの方が全然美人じゃん、ということがある)。ビジュアル的な綺麗さと、ストーリーの適度な複雑さとか、全体として見ると「オススメできる」ドラマだと思いました。