那年花开月正圆,看完了

というわけでこれについて書いたはずが書けてなかったみたいなので書く。

すっごい面白いという話はあちこちから聞いていたのに、吴聘さん亡くなったところで止まってしまってなかなかその先を見ることができなかったのですが、如懿传が終わったあと見るものがあんまりなくなったので重い腰を上げて続きを見始めました。

でまあ、途中ちょっと理不尽なムナクソ展開があったのでそこはちょっと辛かったのですが、見終わってしまうと、ああこれは評判にたがわずよいドラマだったなと思いました。

みんな大好き白石くんこと趙大人は、なんというかかわいらしいキャラでしたよね。正義感の強いまっすぐな人だったけど、まっすぐなだけではいられない出来事があって彼自身も懐の深い人になっていく。そのあたりもまたとてもよかったです。

でもって、毎度のことなんですが、陳暁さん。この人はもともと顔の造作が綺麗なだけの人ではないのですが(大秦帝国縦横とかボロボロの役でもなんか光ってたし)、このドラマで一番魅力的だったのは個人的にはこの人でした。最後結構壮絶な死に方をするわけですが、なんというか、あああなたが主人公よね、っていう感じでした。

細かく見ていくと不満がないわけではないのですが、とにかく全体を見ると、超上質な佳作だったと思います。(かといって人に勧められるかというと、ちょっとこれは華ドラなじみのない人には難しいかもしれない)

**:

そんなわけで再び見るものがなくなってしまったので、撮りためた中から「晩媚と影」とか「三国機密」とかを見始めているんですが、どっちもついったーでの評判はいいんだがイマイチはまりきらないというか。透析中に見てるのはアマゾンプライムの「花と将軍」だったりしてこっちは面白いので順調に見ております。最近アマプラ、中華時代劇増えてて喜ばしい限りですが、衛子夫の字幕版を全話無料で見られるようにならないだろうか。

 

 

如懿传,看完了。

というわけで終わりまで見ました。さすがに最終回はなんというかホロっと来ないでもなかったのですが、でも全体として見ると、あくまでも個人的にはですが、延禧攻略のほうが面白かったわ。

まず第一にだけど、結構この如懿さん、人を罠にはめてる。まあお互い様というか相手も罠を仕掛けてきている場合なのでやり返さなきゃ殺られるということがあるのだろうけれど、それにしても結構な頻度で人を欺く手を使っているのが気になった。なんだろう、私がヒロインにクリーンハンドを求めすぎなのかもしれないけど。

次に、巷のというかツイッター上で目にした声では、乾隆帝が孤独を深め疑心暗鬼に陥る苦悩の姿とかがよく描かれているとかいうのが結構あったのですが、そうか?いやもちろんウォレス・フォさんはうまい役者さんだと思うのですよそれは疑いがない。ですが、脚本が悪いのか演出が悪いのか、なんか結構後宮のことばかりにかまけていた小人物って感じがして、まあそういう人だから如懿さんの気持ちが離れていってしまったのだろうというのはわかるのですが。

それから、登場人物がたくさんいすぎて話が散漫になってたかなあ、というのがちょっと気になりました。甄嬛传の場合原作では2~3人のエピソードをまとめて一人の中に押し込んだりしているようなのですが、そういう風にできなかったのかな、と思う。原作が面白いと思っている人にとっては「どのエピソードも削れない」となってしまうのは仕方ないのですが、それでも話としてのまとまりを考えてもう少しコンパクトにできたのではないか、と思います。正直、70話くらいにまとめてくれていたら、あの間延びした感じがだいぶなくなったのではないかと思うのです。

あと、令贵妃(漢字がry)、悪党に描かれすぎなのはおいといて、彼女つきの掌事宮女と太監、最後は主の悪事を暴く証人になるわけですが、お前ら自分の手だって汚れているのに、なに最後まで生き残っているんだよ、というのが気になって気になって。

とまあ、不満ばかりを言ってしまいましたが、つまらなかったわけではないです。過去のドラマと比較したら、若曦よりは面白かったと思うけど琅琊榜の2よりは下、といったところでしょうか。

**:

個人的に。皇太后纽祜禄氏(漢字があいまい)が後半どんどん甄嬛っぽさ(つまり義に厚く情があって正しく人を見る目がある)を増していって、それとともに話が面白くなっていった感じでした。

それから、これはたぶん私だけがそう思ってるわけじゃないと思うのですが、このドラマはある意味海蘭のドラマでもあったと思うのです、弱弱しく泣いてばかりいた彼女がどんどん強くなっていく、時には人を殺めてまでも如懿を守る、それが物語の核になっていたと思います。

あとですね、「報われない男」沼の住民といたしましては、凌哥哥もさることながら、やっぱり李公公ですよね。惢心が「子供を産み育てるのが夢」みたいなことを言っていたのを聞いて身を引いたあたりとか、切なかったですねえ。

好きな登場人物は嘉贵妃とか白氏巴林氏だというのはツイッターでは書いたのですが、実はこっちの富察傅恒、あのちょっと高い声とか結構好きでしたよ。

もういっかい全部見終わった後での延禧攻略との比較は、またあらためてやります。

 

射鵰英雄伝

というわけで、透析中に見るドラマが射鵰英雄伝になりました。楊旭文と李一桐のやつ。

なんというかオープニングからいかにも武侠ドラマだぞっていう感じの曲で、いかにも武侠ドラマっていう感じのワイヤーアクションで、いかにも武侠ドラマっていう感じのキャストで、いかにも武侠ドラマっていう感じの演出です。唐人のしょぼCGがない分、胡歌版より話に入りやすい気がします。

いや、正直な話、楊旭文と李一桐はちょっとジュブナイルな感じがしないでもないのですが、まあそれを言ったら射鵰って少なくとも途中までは郭靖も黄蓉も少年少女ですからそれでいいのかもしれない。

個人的には、完顔洪烈の宗峰岩さんとか、欧陽鋒 の黒子さんとか、あといろいろ好きな俳優さんが出ているのですが、なんといっても洪七公が趙立新さんというのがとてもとても見ていて楽しい。

まあぼちぼち見ていきますよ。

 

「中国時代劇を10倍楽しむ本」

 

中国の歴史もわかる!  中国時代劇を10倍楽しむ本 (三才ムック)

中国の歴史もわかる! 中国時代劇を10倍楽しむ本 (三才ムック)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 三才ブックス
  • 発売日: 2020/02/05
  • メディア: ムック
 

 というわけでこの本を買ったわけです。これ系のムックはよく買うのですが、ちょっとこれは毛色が違う感じ。私はよく「時代劇みる場合はその時代とか、実在の人物の場合はその人について、wikipedia程度でいいから調べておくとドラマがより楽しめる」ということを言うのですが、この本のコンセプトは割とそのへんです。というわけで、この本の方向性自体については、もろ手を挙げて大歓迎です。

ですが。この本の内容、肝心の時代劇ドラマについて、知識が十分でないというか、いやこれドラマ見ないで書いてるんじゃないの?と思う記述があちこちに見受けられました。

まず、一番ひどいと思ったのが、雲中歌~愛を奏でる~、というか劉弗陵のページ。ここに雲中歌のあらすじと称するものが書かれているんですが、これがまあ、ドラマ見てたら絶対にこんな間違いをしないよなレベルの間違い。時の皇帝が子供のころに再会を誓った陵哥哥であることに雲歌が気付いてなんとか宮廷に上がろうとする、なんてストーリー、どこから出てきたの?あと、孟カク(字が出ない)の出自も全然違ってるし。劉病已のキャラ紹介のところもなんかちがうし。そもそもこのドラマが風中奇縁の続編だということに触れていないのはなぜなのだろう(私が見落としただけ?)。

その他にも、人物相関図で明らかに重要な人物が抜けていたり矢印やハートの位置が違っていたりするがちょくちょく見受けられました。自分が見たドラマでこれだけ粗があるってことは、見てないドラマについて書かれてることも結構間違いだらけなんだろうな、と。

それから、これは微妙なところではあるのですが、横店影視城のことを知らないのでは?と思わせるような記述が何か所かあってですね。清代や明代のドラマで「実物そっくりな宮廷のセット」って言ったら横店の毎度おなじみ実物大紫禁城だな、と気が付く人は多いと思うのですが、ドラマ制作に力が入っていることの例として「本物そっくりの宮廷のセットを作り」みたいに書いてあると、そのドラマのためにわざわざ作ったんだってすごいよね、と言ってるみたいで、いやそれ違うから、何度も見てるからその橋とか門とか池とか、って突っ込みたくなります。

なんだろう、ドラマ愛が足りない気がする。

あとね、「宮廷女官若曦」「宮廷の諍い女」「琅琊榜」の定番3本が入ってなかったりするので比較的新しめのところでまとめてあるのかなと思うと新水滸とか入っているし、実際の歴史との関係を重視してるのかと思えば花千骨だのの仙侠ファンタジーとか、「孤高の花」みたいな架空時代のものも入ってるし。…そういえば今気が付きましたが特定の配給会社さんのがごそっとないっていう感じなのかな。あと、如懿伝のところで、これが「宮廷の諍い女」の続編であることに言及しないのはちょっとおかしいかなと。

うん、買って損するとは言いません。こういう切り口の本ほしかったし(これまで出てたムックは、歴史と絡めるとうたいながら結局役者メインで史実との差異についてはコラム的にしか触れてないようなところありましたからね)。ですが、ちょっとライターの質に疑問符が付く感じですね。

秦时丽人明月心おわりまで(若干ネタバレあり)

というわけで見終わりました。うーん。結末が不幸せendだというのが事前に知っていたんでショックとかはないのですが、いろいろと思うところが。

まず第一なんですが、「子供のころにお互いの身分も知らず知り合って、ずっと思い続けてきたその相手と大人になって再開し」みたいなパターン、結構見飽きたような気がします。雲中歌がそうだったし、孤高の花もそうだったし(ってたまたま最近見たってだけですが)。
**追記 2020/3/12**
そういえば寂寞空庭春欲晩(皇帝の恋、でしたっけ?)もそうですね。というのを西院思い出した。
**追記ここまで**

次。なんか登場人物が頭悪い。荊軻が素直というか裏を読まない人なのはおそらくそういう長所の人という設定なのだろうから仕方ない(にしても考え浅いよね)のかもしれないけど、人の忠告に耳を貸さない人だなあと。一方で知略にも長ける女侠であったはずのヒロイン麗姫も、後半加速度的に頭悪くなっていって、おまけにこの二人、その時その時で結構場当たり的というか、生き延びるために結構大きなものを捨てている割には、それだけ大きなものを捨てたくせに結局最後は命を粗末にしてたりとか、芯がない感じがして。どうしても私はこの二人には感情移入ができませんでした。

そこへいくと大師兄韓申は麗姫を守りたい感情が圧倒的に強すぎて時々向こう見ずな行動をとりますが、一貫して麗姫のためだけに生きている感じで、個人的には結構好きでしたね。あと、嬴政の側近の李仲さん、この人もイエスマンの側近ではなくて、ちゃんと人を見る目もあるし自分の意見もある人で、最後は嬴政の盾となって死ぬんですが個人的には脇役で一番好きなのはこの人でした。

その他気になった点としては、燕太子丹、彼は麗姫の剣舞に乗じて刺客を放って嬴政を暗殺しようとしてるのですがそのことは視聴者にはわかるけど物語の中では明かされない。まあそれはよいとして、高漸離がいうほどの人としての卑劣さはあんまりよくわからなかったと思う。周りの人がどんどん彼のために命落としてることについて一応は心を痛めているようではあったし。

それと、楚夫人のキャラも最後いい人みたいになって死んでいきますが、最初は李斯と組んで昌平君を殺そうとしておいて、あとで昌平君の罪をかぶって死ぬとか(李斯も昌平君も楚夫人も全部楚の人)良くわからない(昌平君って楚の公子なので楚の公主である楚夫人とは関係深いような気がするんですけどね)。

まあ、张彬彬の美しさを愛でるにはなんの問題もないのですが、最初から最後まで、怒った顔も笑った顔も優しい顔も切ない顔も、申し分なく美しいので(結局そこかよ)。

**追記**

麗姫の侍女の清児、彼女があまりにも麗姫に忠実すぎるあたりがちょっとずっと気になってはいたのですが、最後の最後になって、実は麗姫を監視する嬴政の命を受けていたことが明かされます。荊軻の死について彼女の果たした役割が結構大きいわけで、なんかそこらへんが個人的にはなんだかなあ、でした。

**追記終わり**

***追記の追記***

回想シーンが多いのは、出演者が売れっ子すぎてスケジュールが押さえられず取れ高が少なかったので回想で尺を胡麻化さざるを得ないケースがある、というのを本日ツイッター朝ドラクラスタからの情報で知りました。うん、ありそう有りそう。しかし、ディリラバとチャン・ビンビンって何本目の共演なんだっけ?

***追記の追記終わり***

 

多分そうだと思いつつ今更調べたのですが、これって小説「秦时明月」シリーズの第一部である「荊軻外伝」の映像実写化作品ということのようですね(え?てことは、主人公って麗姫じゃなくて荊軻のほうなの?)。なので話として次につながるのが私が見る見る詐欺を続けている蒋劲夫と陆毅と孙艺洲とかが出てる「秦时明月」になるはずで、いよいよそっちを見なければいけないような気になってます。(中国語字幕しばらく見てないので頭がついていけるかどうか不安ですが)

 

秦时丽人明月心

というわけで、何度かはじめのほうを見ては中断していた麗姫と始皇帝ですが、アマゾンプライムの無料のところに加わったので、見ています。3連休で集中してみたので、残り7話くらいまで進みました。

いやこれ、ありきたりな感想で申し訳ないのですが张彬彬が美しい。全体的なイケメン度もまあそこそこ(李仲の中の人とか、荊軻の中の人とか)なのですが、圧倒的に张彬彬が美しすぎます。なんだろうこの人、寂寞空庭春欲晩の時もかっこよくはあったのですが、表情の振れ幅が出てきたのかな。正直、「え?始皇帝を张彬彬?線が細くない?」と思ってましたが、いや線は細いには細いのだけど、思ったより強い感じがしました。黒と赤の衣装がこれほど似合うとは。キャッキャウフフ的な部分に若干のジュブナイル感はなくもないのですが。

時代背景としては、秦の始皇帝による中華統一の直前というか、始皇帝暗殺にいたるお話なのですが、強い大きい国と衰退した国と小さい国とまだまだ力があって大きい国とか乱立している時代なのでそこらへんの力関係とか位置関係が日本人にはあまり肌感覚でわからない(韓と燕が弱小で楚が割と強いというのはなんとなく知ってはいるけど)のでのでそのへんわかってるともっと楽しめるのかもしれません。

まあ、ちゃんとした感想は全部見終わったら書きます。

うわ間あいちゃった。

あけましたよ。

それはさておき、年末年始の休みにちょっとはたまっているドラマを消化しようかと思っていたのに、なにもみなかった(正確には、「那年花开~」を1話分だけ見た)。いや、いろいろ見ようとは思っているのですよ。

まあ、ぼちぼちいきます。今年も低空飛行ですがよろしくお願いします。