犬飼いの社会性と猫飼いの社会性

獣医にいくたびに思うのだけど、犬の、特に小型犬の飼い主って、犬にリードもつけず、ケージにも入れずに抱っこで連れてくる人が多い。

今日、うちの猫が風邪っぽいので獣医に連れていったのだけど(もちろんケージにいれて)、待合室は犬飼いの人でいっぱいで(猫はナシ)、大型犬(多分アフガン)はなぜか猫に興奮してとびかかってこようとするし(一応リードはついているものの、飼い主は腰を押さえるだけでリードを持ってない。リードの意味が全然ない)、他の犬たちはシーズーとか小さいのばっかりで、一匹だけキャリーバッグに入れてきていたけど他のは全部ケージもリードもなし。その次来た人も、リードは手に持ってるだけで犬につないでないし、さらにその次なんか、犬抱いてドア開けて入って、ドア全開のまま待合室の椅子に座っちゃって、それを犬飼いのみなさんは誰も気にしないもんだから入り口から一番遠いところにいる私がわざわざ立ってドアを閉めに行った。

犬飼いの人は犬飼い同士で仲がいいのは結構なんだけど(ヨソの犬のことも平気でなでるし)、犬のほうはヨソの犬を見てパニックになったりしてても飼い主は「あらあら」とかいって談笑。かわいそうな犬。

この話を家に帰ってから弟にしたら、
「そういえばこの前俺が行ったときは、おばあさんが犬連れてきてたけど、
『子供がマンション買ったんですけどそこがペット禁止でね、押しつけられちゃったんですよ』
 と自慢げに話していて耳を疑った。犬飼ってるくせにペット禁止のマンションを買って、ペットは親に押し付けるような子供を育てておいて、それを恥ずかしいとも思わずに自慢げに話す神経がわからん」
と言っていた。

どうも犬飼いの人って、犬飼い同士というか動物好きな人の間では甘えが出てるように思えて仕方ない。あのアフガンなんて、もしうちの猫がケージから脱走してたら噛み殺しかねない興奮ぶりだった。飼い主曰く「家にいても遠くに猫が見えると興奮して暴れる」のだそうで、それがわかってたら獣医に来てる間くらいリードをしっかり持っておとなしくさせろよ、と思うのだが。

そもそも病気で来てるんだから他の動物に安易に触るべきじゃないのではないだろうか、とも思うし。なんで病気かもしれない自分の犬触ったその手で病気かもしれないヨソの犬触ってさらに病気かもしれない自分の犬抱っことかできるんだろうか。手も拭かずに。

というと、「じゃあ猫飼いはどうなの」と言われそうだけど。うん、猫飼いも非常識な人はいるよ。うちも非猫飼いからみたら非常識かもしれない。でも、最低限、獣医にいくときはよそ様のペットに万が一でも迷惑がかからないように診察室に入るまでは絶対にケージ開けないし、なるべく他の動物を見せないようにしてる。私の知る限り、そこの獣医にくる猫飼いの人は(ごくたまに抱っこで来る人もいるけど)ケージに入れて、他の動物と接触させないように気を使っている人が圧倒的。

なんなんだろうね、これは。

  • =-=-追記-=-=-

弟説によれば、「動物病院を社交場だと思っている」つまり、「年寄りが病院を社交場にしてるのと同じ感覚」ではないか、ということでした。

なんかわかるような気がする。

  • =-=-さらに追記-=-=-

姉(愛知県で勤務獣医やってる:一応副院長らしい)に同意された。ということは私の通っている獣医だけでなくある程度普遍的な現象なのだろう。