后宫おしまいまで。
うんまあ、面白かったといえば面白かったんだけど。
なにより面白かったのは、極悪非道の宦官、汪直が、春華に対しては真心で接していた、というところ。実は宦官じゃなくてホームレスだったころの弟分が自宮に失敗して死んじゃったので、その切り取ったブツをいただいて宦官になった、というのには、おいちょっと宮中に出入りする人を採用するのにそんな適当なことでいいの?というあたりになんともいえないモヤモヤしたものを感じなくはないですが。
で、このドラマの最大の欠点は、どう考えても楊永がかっこよくない、ってことですね。まあ顔は美しいですよ冯绍峰だし。でもその良さが生きてるのは、宮中にいる二人の美女から想いを寄せられる対象となっている、というただその一点のみであって、この人が復讐にとらわれていなかったら不幸になる人はもっと少なかったのではなかろうか的なことを考えなくもないわけです。
贅沢をいえば、贵妃とか賢妃とか宸妃とか、そういうのの上下が説明されてるとわかりやすかったのではないかと思います(もしかしたら私が見ていないところで説明されたのかもしれないけど)
あと、これが「悪女シリーズ」って悪女なのは別に主人公じゃないじゃないですか。ほぼ天使ですよね春華。
それと、思ったこと。
前にBSでやってた吹き替え版をほとんど見ないで脱落したことは前にも書きましたが、その理由のひとつに「人名の読み」の問題があるんじゃないだろうかと。
春華、中国語の発音だと「ちゅんふぁ」みたいなかんじで女の子らしい名前なのに、吹き替えだと「しゅんか」ですよ「しゅんか」。「春歌」しか連想できないじゃないですか。
それに、七巧。これも「ちーちゃお」みたいな感じの女の子らしい名前なのに、「しちこう」ですよ。どこの工業高校か、みたいな感じです。
中国ドラマの字幕での名前の読み(ふりがな)って日本語の音読みにしてるのが多いんですけど、吹き替えでそれをやられると違和感バリバリですね。そういえば蘭陵王の主人公である雪舞も「せつぶ」だったけどあれもちょっとね。
(蘭陵王といえば思い出したのでついでに書いておくと、蘭陵王の愛馬「とうせつ」って「踏雪」だと思うからたぶん間違いなく足先の白い馬、いわゆる「四白」って設定の筈なんだけど、実際ドラマに出てた馬はどうだったっけ)