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です。まだちゃんねる登録者が500人もいないようなチャンネルなんですが、ラブ史劇を史実と比較検証する、というか、ラブ史劇の舞台となった時代について史実はどんなだったかを解説するゆっくり動画です。ゆっくりが苦手な方はダメかもしれないけど、個人的にはかなり面白いと思います。ここまでにやったのは、九王奪嫡と若曦と諍い女、オスマン帝国外伝(これは私わからないのでみてない)、北魏北斉北周と王女未央と後宮の泪と蘭陵王と独狐伽羅。多分この先きっと如懿伝とかやってくれるんじゃないだろうかと思います。

楚喬伝

 というわけで赵丽颖主演の南北朝時代アクションドラマ(なんて表現でよいのか?)楚喬伝でございます。前に第一話だけ見て冒頭の奴婢狩のシーンで辟易して放置してたのですが、透析中に見るドラマがなくなったので改めて見てみました。

結論から言うと、超よかったです(面白かったというのとは違う気がするが)。

ストーリーとしては、訳ありの奴婢・小六を北魏諜報機関の跡取りの宇文玥が見込んで星儿と名付け鍛えていくのだけれど、宇文玥の親友で燕北の世子(人質)の燕洵は星儿に興味を示し,たびたび窮地に陥る星儿を助けているうちに彼女に惹かれていく。そうこうしている間に北魏の皇帝は燕北の王族を皆殺しにし(人望と権力を持つ臣下に疑心暗鬼になりちょっとしたことで謀反の意ありで殺しちゃうのとか中華あるある。この場合梁の間諜が絡んで手紙を捏造したりしたのだけど)、唯一生き残った燕洵は星儿(ちなみに彼女の本名が楚喬であることを知った燕洵は「阿楚」と呼ぶ)と助け合いながらなんとか生き延びる。公主との縁談を期に殺されそうになる燕洵はそこでうまいこと叛乱を起こして都を脱出するのだが、その頃から燕洵と阿楚の間に溝が。一方で宇文玥のほうは闇落ちした燕洵についていこうとする星儿を止めようとするが止められない。何度も選択する機会はあったけどずっと燕洵を支える方を選ぶ阿楚。で、あれこれあって最後燕洵は宇文玥を殺そうとするけど、その時阿楚は氷の湖に沈んでいく宇文玥を追って水に飛び込んでいく、

みたいな感じなんですが(すごいすっとぱしてる)。

前半、お気楽な人質暮らしを飄々と楽しんでいるかに見える燕洵が、一族を全部惨殺されたことを機会に復讐の鬼と化していくわけですが、その中でも阿楚に対する想いだけは一途で、臣下や民を見捨てることなどなんとも思ってないような残酷な君主だけど阿楚のためなら天下を奪う機会さえ捨てる。どんどん阿楚(この人は正義感と義侠心の人)との間の溝が深まっていくことで苦悩を深めていく燕洵は、奸臣の讒言によって宇文玥を暗殺する命を下すに至るわけですが、そのことによって彼は阿楚の心を永遠に失ってしまうことになる。

一方の宇文玥はというと、最初は諜者としの潜在能力を見込んだ星儿をひたすら鍛えていたけれど、彼女の(いろんな意味での)強さに次第に心惹かれていき、冷徹でほとんど感情がないような人が、最後には罠かもしれないとわかっていながらも星儿が危険であることを知ると命がけで助けに行き、そこで初めて星儿の気持ちをつかむことができるけれど、彼女を生かすために水中で星儿を突き放す。

まあいろいろな意味でこの二人は対照的で、
お気楽で飄々とした燕洵は前半とにかく常に優しくて思いやりがあったのが、後半になると自分の野心のために他人を犠牲にすることを厭わず疑り深くなっていく、
諜報組織の長となるべく育てられた宇文玥はストイックで家名と組織が一番大事で他人の感情に配慮することもなかったのが、だんだん星儿のために危険を厭わなくなる(けどその分愚かしい行動もとる)
という変化もさることながら、
最初から好き好きアピールの激しい燕洵だけど彼女の気持ちを考えてか手を出す(性的な意味で)ことはなく、
ストイックでツンデレな宇文玥は相手の気持ちお構いなしにいきなり抱きしめたり無理チューしたりと強引、
だったりするんですよね。

一見すると、特に後半は、冷静で大局的にものを見つつ星儿をひたすら陰から守る宇文玥のほうが、復讐に囚われて疑い深く変わっていく燕洵より魅力的に見えたりするのでしょうが、なんか私には、そんな風に変わっていってしまう燕洵を見捨てられない阿楚の気持ちが理解できるような気がするのです。

でも今回この主役の男二人よりも、個人的にはそれ以外の阿楚へ想いを寄せる男、裕王元嵩と梁国太子簫策の二人がとても好きでした。
裕王はひたすら明るくまっすぐな性格で、のちにこの明るさもまっすぐさも嫌なものをみないことにしていたためだということに自分で気づき、妹のために危険を冒して燕北に向かう軍に紛れ燕洵を襲い、そのために右腕を失ったり辺境の地へと送られてそれまでの皇族の贅沢暮らしから離れることになっても、明るさと善良さは失われないし、和睦より戦を選ぶ兄を止めようと体を張ったり、人としての強さを持ったいい男になっていきます。そして彼には、家族を失い殺し屋として育てられたけれど心を失っていない女性との出会いが最後にあって、なんかよかったね幸せになってねという気持ちになります。
梁国太子簫策は普段女好きのチャラチャラした表の顔しか見せないけれど、実はかなりの策士というか権謀術策というか深謀遠慮の人で、そして人の本質を見抜く力がある。そんな彼の本質を見抜いていた阿楚(彼は喬喬と呼ぶ)をなんとか守りたいと手を尽くす。見返りを求めない彼の気持ち、あたしがこの中から選ぶとしたら断然この人ですね。

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それにしてもです。いろいろ不満がないわけじゃないですよ。終わり方ももちろんだけど、前半あれほど思わせぶりというかさぞ重要な伏線であるかのようにちりばめられていた楚喬の出自についての謎、あれストーリー的にはそこまで重要じゃないですよね、親の代からの因縁がどうのという話はあったものの。

あと、梁国の公主と北魏の貴族との間で国を跨いで匿名で文通する謎システム、あれなんなんですかね。

 

晩媚と影

というわけでアマプラでは扶揺のあと晩媚と影(原題:媚者無疆)をみてたわけですよ。これ、ツイッター等では結構評判が良かったのだけど、前に2回くらい見ようとして医者を殺すあたりで2回とも脱落していたわけですが、今回はそれでもなんとか最後まで見ました。

うん、これ、評判がよかったのもわかります。わかるんだけど、結末がなんというか結構救いがない感じ。長安はホントに死んだのか?っていうのを完全にははっきりさせない感じだったんですが、もし生きていたとしたらラストのあの晩媚の抜け殻状態はなんだかなあ、となる。それと、刑風さん、ところどころにいい人オーラ出してたなあとは思うし結果的に晩媚を救ったのは彼なんですが、にしてもなんかモヤモヤする。それから最大のモヤモヤは、月影さんが最後自ら望んで後宮入りしちゃったことですね。

個人的には(ツイッターでさんざん言いましたが)、塩の密売していた人(晩媚の2人目のターゲット)が张天阳さんで、あーかっこいいなあ出てきてすぐ死ぬ役だったけど。

 

扶揺 看完了

というわけで見終わったのだけど。

結論から言うと、途中まではそれほど悪くなかったのに、結末というか問題解決の方法がちょっと雑すぎないですか?という不満が大きすぎて全部がダイナシになった感じです。

 それとは別に、ドラマによくありがちなのは、普通だったりあるいはむしろ底辺だったりする主人公が高貴な生まれの相手と恋愛関係になって身分違いで悩んだり邪魔が入ったりして、で実は主人公も高貴な生まれだったりする、ってやつなんですが、なんかね私たぶん、そういうのが好きじゃないんですよ。そういう問題の解決は全然解決じゃないじゃん、と思う。

扶揺を見てる

杨幂さん嫌いじゃないんだけどこの人のドラマで日本に入ってくるのってだいたいファンタジー系じゃないですか。あたしはもっと史劇よりのラブ史劇が見たい人なので、ずっと避けていたんですよ。でも、透析中に見るものがなくなってしまったので、仕方なく比較的ジュブナイル度がなさそうなこれを見ることにしました。

うん、最初の玄元山パートのうちはわりと武侠っぽい感じの話なんですよね(ただ個人的に武侠社会ってもうちょっと実力主義というか身分的にはフラットな気がするので、この玄幽部とかなんとかいう「上に上がれない奴婢制度」は個人的にどうなの、って気がする)。で、奴婢だったヒロインがなんだかんだでその山を下りてからの大淵国パートとかはわりと宮廷モノ的な感じ。ここでは大淵国の王兼争いがあって、それが解決すると今度は天権国の主に辺境が舞台になるんだけどここは戦争モノの感じ(実際には戦争というよりは盗賊団と村の戦いなんだけど)。で、それも解決した後は天煞国への困難な旅があって、天煞国のクーデターがあってこの部分も戦争モノっぽい感じ。そこも解決すると今度は璇玑国の異変を調べに行ってそこで山に捨てられる前のヒロインの素性がわかり、それから天権国でクーデターが起きたのを解決しに行くのですが(だいたいそのへんまで見た)。

あえて恋愛から見の要素を抜きにしてざっくりとストーリーを追ってみたのだけど、いやこれベタベタのラブストーリーですからね基本。で、あれこれの要素を詰め込み過ぎじゃね?というのが率直な感想。

まあ中国ドラマ基本的に長いしストーリー複雑なんですが、ちょっとばかりやりすぎ感がある。あと、悪人がいかにもな悪人ばかりで、善悪的な基準でいえば結構わかりやすいんですよ。しいて言えば天権の皇帝くらいがその例外な感じ。

あとですねえ。天権の皇太子長孫無極というのがヒロインのお相手なのですが、彼がヒロインを丫头って呼ぶわけですよ。杨幂さんのやくどころは「五色の石を持つ少女」なんですが、…少女? うーんさすがにもう少女はちょっと無理では?と思っています。

皇太子約のイーサン・ルアンさん、この人もいつまで見ても主人公補正がかからなくて全然カッコよく見えなかったりします。

そんなところです。

 

そんなところです。

大玉儿传奇 

というわけで、邦題が「皇后の記」であるところの清朝初期ドラマです。題材としては美人无泪と全く一緒の、ホルチンの姫がヌルハチの死に立ち会う場面に始まって康熙帝の即位に至るまでの、孝庄文皇后ブムブタイとホンタイジとドルゴンとフリンの話。ただしこちらでは、ドルゴンと玉儿は相思相愛だったのをホンタイジが割り込んで奪った形。要するにラブ史劇なわけですが。

うん、なんだろうね。ラブ史劇のはずなのになぜかとても戦争シーンが多いし、長いし、血しぶきが過剰だし、大砲撃たれて人間が吹っ飛ぶシーンがやたらある。人が斬ったり斬られたりするシーンがあんなにたくさん必要なんだろうか、ラブ史劇なのに。あと、人が首をつって死ぬシーンとか、見せしめに門から死体をぶら下げるシーンとかあるんですが、そういうのも全部ばっちり映してる。結構残虐なので、お子様には見ないことをオススメしますね。

あたしが常々苦手だと言っている景甜さんが主役で、ホンタイジはみんな大好き聂远さん、ドルゴンの人はごめんなさい知らない子でした。このジャガイモっぽい顔のドルゴンの華のなさが結構最後まで違和感が消えなかった(何しろ韓棟さんのドルゴンを私たちは既に知っているので)。

ダイシャンが優柔不断とかジルガランが日和見とかマングルタイとかアミンとかがかなり悪辣だったりとかドドが単純なガキだったりとかアジゲが考えの浅いサイコパスだったりとかホンタイジが思いきり冷酷だったりとかホーゲが卑怯者だったりとかフリンがバカガキだったりとかみんなろくでもなく描かれてて、でドルゴンはいい人なのかというとそんなこともなく、最初から結構傲慢だし後半になるにしたがって更に傲慢になる感じで、まったく感情移入が不可能でした。

そして肝心の玉儿さんはというと、ホルチンの姫のころはともかくホンタイジに嫁いでからは常にホンタイジにおびえてて、でもって皇太后になったとたんにものすごく強権的になって、その変わり身早すぎるだろうみたいな感じ。苦手な景甜さん、班淑の時みたいな騒々しい破天荒娘じゃない分だけ前半はマシだったのですが、後半の強い皇太后やってる部分はなんかちょっとやっぱり苦手だわ。

あと、ロンゲの扱いが最後超雑。中盤までこの人が結構重要な役割だったのに。

さて、次に透析中には何を見ましょう。琅琊榜2とかは見てからまだ日が浅いので。やっぱりhuluとかネトフリとか契約しないとだめかしら。

こんな感じです。

 

三国機密 ネタバレあり

随分前に見終わっていたのだけどブログに書くのが遅れてしまいました。

 

知ってる人は知ってると思いますが私が三国志の登場人物で一番好きなのは献帝なわけですが、その献帝、というか献帝として生きることを強いられた人が主人公のお話、というか、献帝には実は生まれてすぐに離され楊の息子として育てられた瓜二つの双子の弟劉平がいて、献帝の死後替え玉の献帝として漢王朝の復興のために曹操に対抗していく、みたいな話。で、三国志という割には董卓呂布も死んだあとからの話だし劉備孫権も名前しか出てきません(袁紹くらいですね、曹魏関係以外で出てくる人は)、

献帝の替え玉の劉平くんは、とにかく心優しくて人が殺しあうのが耐えられない人。そのせいでかえって人が死んだりとかするし幼馴染で兄同然である司馬懿からもおまえのやり方では人は救えないとかボロクソ言われるのですが、結局最後までそれを貫き、曹丕への禅譲もそのために決意した、というような感じです。

まあメインの話はそんな感じなのですが、個人的に面白いと思ったのは、郭嘉とか荀彧とかみんな、劉平に感化されていくんですね。最初のころ郭嘉のパシリみたいで小物感しかない満寵が、終盤になってしみじみと「郭嘉の考える理想の君主だ」みたいなことを言うシーンがあって、ああこの人人を見る目があったんだなあ、と思ったりもしたものでした。

その他印象的だったシーンとしては、そんな心優しい劉平くんが、鮮卑族に責められた時、捕まった3人の漢人の伝令が鮮卑の投石機で石の代わりに発射された時、2人目が発射された後恐怖で半狂乱になった3人目の心臓を正確に矢で射抜いたところですね。

面白かったんですよもちろん。相変わらず馬天宇はかわいらしいし、韓東君はりりしいし。個人的には曹丕の闇抱えたキャラが結構空きでした。なんですが、司馬懿との関係がなんか濃すぎて、どうにもそこらへんついていけない感じがしました。最終的に司馬懿と龍平は別の道を歩くことになるのですが。

 

とまあだいたいそんなような感じです。