轩辕剑之天之痕

というわけで見終わりました。

結論から言うと、これが仙剣奇侠伝3より受けなかったのは、さもありなん、という感じでした。全体的に重い空気、話を詰め込み過ぎた感じ、伏線は一応回収されているとは言うものの複雑過ぎてやり過ぎだったのではと思います。

ざっといえば、隋朝の時代に、北周の皇子の生き残りである宇文拓(胡歌)と、陳の皇子の陳靖仇(蒋劲夫)の2人が、それぞれの望みを叶えるために5つの神器を集める、というお話です。そこに、西域の国の二公主である玉儿(刘诗诗)や、隋の貴族の娘、と見せかけて実は○○である宁珂(唐嫣)、玉儿の姉の夫であるハーン(林更新)などが絡んでくるのですが、5つの神器のうちのひとつ、女娲石を手にするために、宇文拓は自分の中の善の部分だけの人格である剣痴になります。で、この剣痴が、女娲石を体内に持つ女娲の娘、小雪に好かれ、一方で小雪を眠りから覚ました靖仇が小雪の運命の人であり、…ってもうこれだけでお腹いっぱいでしょ?さらにここに、ハーンはもともと玉儿の恋人だったのが、前のハーンである玉儿父の遺言で玉儿の姉月儿を娶ってハーンを継いだ、とか、宇文拓の母親は異世界に封印されてたりとかあるわけですよ。

大雑把に言えば、仙剣3の景天と雪見に相当するのが靖仇と玉儿で、長卿と紫萱に相当するのが宇文拓と宁珂てことになるのかもしれませんが、景天と雪見が最後まで明るさを失わなかったのに比べると、靖仇と玉儿はなんかちょっと暗さがあるんですよね。そして長卿と紫萱の物語の深さに比べると、宇文拓と宁珂の話は底が浅い感じ。
まあ、西域のエキゾチックな装束の林更新の凛々しさとか、蒋劲夫可愛いなとかそういうよさはあったのですが、あと、改めて、仙剣3でのウォレスの演技力の凄さを思い知った、かも。

いろんな胡歌が見たい人にはお勧めできるかもしれないけど、それ以外の人にはちょっと微妙です。

追記

最近ツイッターでこのドラマが話題になっているみたいなので、ちょっと補足。

あまりほめてないような書き方をしてますよね、私。確かに、ストーリー的には、結局宇文拓も陳靖仇もどちらも自分の望みをかなえることはできなかったりするわけですが、その割には見終わった後、というかラストシーンにはちょっとしみじみと爽快感があったりします。砂漠って最強のシチュエーションですね。