余計なお世話。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20091112/dms0911121152000-n2.htm

彼女が犯した罪についてはきちんと調べて裁きを受けるべきであることは言うまでもないけど。

料理学校の卒業式の写真とか、服のサイズが15号だとか、それにこの記事の脂肪吸引豊胸手術とか、それをさらし者にすることの意味ってなんなんだろうか。2chあたりで彼女のセレビ気取りブログがpgrされていたのは、まあ2chだからなぁ、としか思わないけど、マスコミのここらへんの取り上げ方って、なんかちょっとヘンというか、ちょっとばかり胸糞悪い感じがする。

確かに、「結婚詐欺師が美容整形」というのは世間一般に「きれいor女っぷりがいい方が男をだましやすい」的な感覚があるだろうというのはわからなくもないんだけど、このヒトの場合、「見た目が地味でいかにもモテなさそう」というのが、女性と付き合うのに引け目を感じがちな高齢やオタクの男性から警戒心を抱かれることなく親しくなった決め手となってるっぽい(という指摘は既にあちこちにある)わけで。

これは単に彼女自身が「きれいになりたかった」というか、詐欺の道具というよりは目的のほうだったんじゃないだろうか。ブランドで身を飾るのと同じような(そういう意味では「動機」にかかわってくるといえなくもないけど、でも「太りすぎて手術ができなかった」は必要ない情報でしょう)。

    • ::

知りたい人もいないだろうが隠す必要もないので書くけど、かつての自分は87.5kgくらいあってニキビだらけで、キモオタのAAを女にしたような感じだった。中学や高校のころの写真とか、料理学校卒業式での彼女の写真とあまり変わらない。今だってだいぶやせたとはいえ、出てる部分(脚とか)が細いのと着るモノとかでごまかしてるからわかりにくいだけで体重を言ったらドン引きされる自信はある(おいおい)。

だから彼女の容姿に対する嘲笑は、そのまま自分にも向けられているように感じてしまうのだ(繰り返すけど、彼女の犯した罪は罪であり、それに対して裁きを受けることについては当然だと思う)。

このニュースだって、読んだ人がどう思うかといえば、「手術も出来ないくらい太ってて脂肪吸引希望とかpgr」みたいなものでしょ、多分。

でもってそれは、「デブでもきれいになろうという希望を持つ」ことを嘲笑しているのだ。日ごろキモオタやブサメンを差別するなというその同じ口が、デブスは調子に乗るなとか平気で言っちゃう(いやここらへんは多分私のアンテナにひっかからないだけで、彼女の「容姿」について嘲笑的侮蔑的なマスコミの取り上げ方を批判的に見ている人もいるとは思うのだが)。

何度も繰り返すけど、彼女が犯した罪については相応の償いをすべきだということは言うまでもない。だけど必要以上に容姿に言及するのは、社会的制裁でもなんでもなくてほとんどイジメに近いと思う。

(なお、このエントリ自体が自己言及なのはちょっと棚上げしておく←ずるい)