太子妃升职记

いやこれまじで相当面白かったです。

時代考証、特に衣装に関する考証とか最初から全然やる気がなかったんだろうなあ、というようなドラマで、セットなんかもお金かかってないし、役者もエキストラもあまり使いたくなかったのか出てくる人間の数自体がすごく少ないんですが、まあそんなこと全部すっとばしてとても面白かった。

本国版ではラストがマルチエンディング(3パターン)だったのだそうだけど、日本版はパターン1とパターン2の合体したようなもの、そしてその終わり方は余韻もあるし納得もできるものでした。個人的にはある程度の予想はしていたのだけれど、結構切ない。

もともとは男の自我を持っていて(だから本心を離すときは男の声)、皇太子→皇帝に対しても「男同士ヤルなんて気持ち悪い」と避けていたのが、少しずつ男の声で話すシーンが減っていき、女としての人生を受け入れて肯定を愛するようになる流とか、ホントこれはすごいものを作ってくれたもんだなあと。

そして、彼女のために皇位を息子に譲り夫婦として幸せな人生を送る決意をする皇帝の、無表彰ななかに見える感情の動きとか、作り手の熱意ってこういうところに出ているんじゃないでしょうかね。