ルビー・リンさんのこと

というわけで、ルビー・リンさんについてつらつら書いてみようと思います。

これから中国時代劇みるよ、という人(特に女性)に最初にオススメするのは、個人的にはなんといっても「美人心計」なんですよ。内容的には結構むちゃくちゃな部分も多いんですけれど、あれは傑作だと思います。と同時に、あれこそがルビー・リンさんの魅力を最大限に引き出しているんじゃないだろうかと。

彼女はあのドラマの中では、基本的には姉であり、母であり、そして権力者であるわけです。要するに、強い弱いで言えば強い人、守る守られるで言えば守る人。そういう役を演じるのには、彼女のもつ強さとかたくましさってすごくプラスなんですね。そういうのを余すところなく引き出している于正がすごかったというか。ストーリー上のメインヒロインはもちろん彼女なのですが、一方で、ヤン・ミーというもう一人のヒロインが主役級の魅力を持っていた、という点も、見逃せないと思います。

それと比べると、傾世皇妃のどこがダメなのかというと、まあこっちでも姉ではあるのだけど一方で従姉のことを姐姐と呼んだりするし、知恵と勇気で問題を解決していくタイプのヒロインではあるにしても、守る守られるで言えば守られるタイプ。彼女以外の女性キャラは、敵役か、あからさまな脇役でしかなかった。自分自身がプロデュースしたドラマで、自分を唯一の完全無欠ヒロインとしてしまったのは、見ている側としても少なからずしらけずにはいられない感じです。

多分、プロデューサーとしての力量はないわけではない、と思うのです(少なくともキャストにいい男を引っ張ってくる能力はかなりあると思う)。もちろん、役者としての演技力も相当なものだと思う。でも、自らがプロデュースしたドラマで自分を主役にもってきた場合に、甚だしくメアリースー化してしまうわけですね。

で、秀麗伝ですが、これもまた自らのプロデュースとなるわけで。

まあ原作があるオハナシですから必ずしも彼女だけの責任じゃないのかもしれないけれど、一方で、自らがメアリースーとなれるものをチョイスしてプロデュースしているのではないかという気もするし。

この前も書きましたが、年齢的にそろそろ妹キャラは無理だと思う(もちろん、世間一般の同世代と比べたらはるかに若々しいとは思うのですが)し、メアリースーもかなりキツいと思います。

(余談ですが、傾世皇妃と秀麗伝、どちらも洪小鈴さんという女優さんが従姉の役をやっているわけなんですが、洪小鈴さんの方が3歳歳下です。でも、どうも個人的には、10歳まではいかないにしても6,7歳くらい歳下に見えるんですよねえ。ルビーさんが歳相応よりだいぶ若いのにさらに若いってなんかすごい)

ルビーさん、自分は脇役に回って、メインヒロインをサポートするとか敵対するとかそんな役やってみる気はないんでしょうかね。多分彼女の演技力なら、そのドラマは相当面白いものになるようなきがするのですが。