宮鎖心玉 おしまいまで。

というわけで、無事最終回まで見終わりました。全体の感想をざっというと、まあハッピーエンドでよかったのではないでしょうか。突っ込みどころは多々あるのですが(まあ于正だし)、そこに目をつぶれば楽しめるのではないでしょうか、と。

それにしても、作中では少なくとも14年以上、たぶん20年弱くらいの時間が流れているはずなのですが、誰も老けない(まあ于正だし)。でもって、晴川は現代に戻ったわけだけど、現代ではどのくらいの時間が経過しているのかよくわからない。

ちなみに最初と最後だけ出てくる五分刈りの厳寛さんは非常にいいやつで、晴川がいなくなった後彼女の母親の骨董店をほぼひとりで切り盛りし、やっと戻ってきた晴川から「兄としか思えない」と言われても、一緒に店をやっていくわけですよ(しかし美人心計でもそうでしたが、冯绍峰さんと严宽さん、同じ作品に出ても登場シーンがまったく被らないんですよね。ちなみにこの二人と于正はたしか同級生)

まあそんなところになぜか店先に辮髪の男性が現れるわけなんですが。で、最初は「撮影か?」と群がっていた人たちが、彼と晴川の視線が合うとなぜかみんな散っていってしまうのですが(まあ于正だし)。

で、晴川が現代に戻る14年前に、八阿哥の母である良妃が現代に戻っているんですが、現代に戻っている彼女はどこで何してるのかとか突っ込んではいけない(まあ于正だし)。

とまあ、いろいろ書きましたが、個人的には、冯さんの愛らしさが目立つドラマでしたね。あと、ちょっとしか出てこない茅子俊はやっぱりかわいかった。

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設定とか時代背景とかがほとんど同じだから宮廷女官若㬢と比較されるというか、パクリ扱いされたりもしてるようですが、できたのはこっちが先みたいです。ドラマとしてのクオリティは、比較したら李国立に失礼だというくらいの差はあると思います。が、が、それとは別に、どっちの主人公が好きかと言われたら、やっぱり最後まで見ても晴川のほうが少なくとも私にとっては魅力的でした。

まあ、そもそも于正のドラマって、クオリティを云々するような種類のものじゃなくて、キャラクターの(リアリティではない部分の)魅力で見せるものだと思うんですよね。美男美女をそろえるのもそうだし、性格の色付けが分かりやすいのもそうだし。それはそれでいいと思うんですよ。
時代考証ガン無視の上伏線ろくすっぽ回収していない「美人心計」でも、つまらなくはならないというのがこの人のある意味すごいところで。あんまりムナクソ悪い展開にもならないし)

まあ、だからといって、一人二役でそっくりな人が登場するというパターンはさすがに飽きてきましたが。


補足:晴川の家は母子家庭で、母親は骨董店をやっています。そこの店員が严宽さん演じる非凡さん。で晴川にとってはイマイチ気乗りのしない二人の婚約発表パーティーの場から、一枚の肖像画に導かれる形で晴川がタイムスリップするわけですが、その肖像画は、突然消えた(=現代に戻ってしまった)晴川を想って雍正帝が描かせたもの、という、えーと「存在の環」だっけ?そういうストーリーです。